日本の企業が中国企業に物を発注してそれを仕入れ、日本で売るという例をたくさん耳にします。
日本から遠い場所にあるそんな企業からわざわざ仕入れるメリットはどこにあるのでしょうか。
今回はそのあたりをできるだけ分かりやすく書きたいと思います。
中国の企業は、大きく分けると次の3つと言われます。
- 国有企業(企業規模は巨大)
- 合弁企業(国内外を問わず、「国有:国有」と「国有:民営」あるいは「民営:民営」がある。規模は様々)
- 民営企業(規模は小〜様々)
中国の政治は中央政府と呼ばれる委員会が国政を握る、共産党が政権を支配する社会主義国家です。
その思想を簡単に言えば、「全ての人民が平等で調和のとれた社会を目指すもの」となります。
ですので、個人の財産や不動産といった私有財産制はその精神に反するために廃されていて、これは個人に限らず企業についても同様で、その資産は共有され管理されて、計画的な生産と分配が機能するような組織になっています(この仕組みを計画経済といいます)。
しかしながら、それでは全てが国有企業でなければならない筈なのですが、実際のところは、中央政府が所有する数多の国有企業を省政府へと、その所有権を委譲し、省政府はその予算確保のために手っ取り早い方法として民間に国有企業を売却していきました。
そのような背景から民営企業の数が飛躍的に伸びています(国有企業のただ同然の株を予め握っていて民営に売却すると……(中略)……そんな訳で、共産党員の資産家が多く誕生しつつあります)。
いい事か悪いことかは別にして、時代が後押しをしている。という人もいます。
つまり、今、中国では計画経済の体制から市場経済に移行している真っ只中なわけで、貧富の格差が急速に広がりつつあります。
一方で日本は個人の資産が保護されている近代民主主義の国で、より自由度の高い経済活動が出来るのにも関わらず、資本主義という側面から言えば、日本より中国の方が資本主義の傾向が強いように思えてなりません。また、逆に一部だけを見れば、日本の方がよほど管理されていて社会主義的な気がしないでもありません。
さて、難しい話が続いていますが、これまでに話した通り、確実に富の偏在は進んでいます。
大きな視点でみれば沿岸部に富が集中し、内陸部に向かうほどにそれが減る傾向にあって、それらの都市の中でも同様です。
タイトルに挙げました中国人の一般的な労働者の月収ですが、ズバリ言うと、800元と言われています。
現在のレートでは、1元=16円前後ですので、1万2千円の上下1千円内外といったところ。
これからも日本の平均賃金の20分の1程度と分かります。外資系の民営企業では100〜300元程度の上乗せになるようですので、外資系に勤める事ができれば、充分な高給取りという訳です(1,000元を20倍にして日本円で換算すると、32万円になります)。
仮に1,000元の月給を支払ったとしても、日本の平均労働賃金から考えると、わずかに20分の1。日本人一人の賃金で20人も雇えるわけですから、運送費と数か月分の在庫を余計に持つことになっても、日本式の洗練された労働システムに則れば、充分に収益が見込めるという訳です。
また、現地の労働者も高給取りというステイタスを維持したいがために、手を抜くことが少なくなって、いい品物が手に入ることが多いのだそうです。
とはいえ、そうとばかりも限らないんですが……。次回は、そのあたりに触れてみます。 |